お風呂の平均時間と最適な入浴法|睡眠改善・時短術も解説
日本人はお風呂にどのくらいの時間入っているのでしょうか?「自分の入浴時間は平均より長い?短い?」「健康に良い入浴時間は何分くらい?」と疑問に思ったことはありませんか。
実際、日本人のお風呂平均時間はおよそ 15分前後 と言われています。ただし、世代や性別、生活スタイルによっても差があり、短時間で済ませる人もいれば、長風呂でリラックスする人もいます。
この記事では、最新調査データをもとに「日本人のお風呂の平均時間」と「健康効果を高める最適な入浴法」を徹底解説。さらに、睡眠改善につながる入浴タイミングや、忙しい方に役立つ時短テクニックまで紹介します。
自分に合った入浴時間を見つけることで、毎日のバスタイムが 心と体を整えるセルフケア習慣 に変わります。
☑ 記事のポイント
- 1日本人の平均的な入浴時間と世代や性別による違い
- 2疲労回復や快眠に繋がる科学的根拠に基づいた入浴法
- 3長風呂と短風呂がもたらすメリット・デメリットの比較
- 4忙しい人でも実践できる具体的な入浴時間の短縮テクニック
知っておきたいお風呂の平均時間と健康効果
✅日本人のお風呂平均時間は何分?
✅年代やライフスタイル別の違いも解説
✅健康効果が高い入浴時間の目安
✅長風呂と短風呂のメリット比較
✅最適な入浴時間と睡眠の質の関係
日本人のお風呂平均時間は何分?

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日本人のお風呂の平均時間は、各種調査を参考にすると、純粋に湯船に浸かる時間としてはおよそ15分前後というのが一般的な目安になります。
ただし、この「平均時間」は調査の仕方によって数字が異なるため、少し注意が必要です。
例えば、ガス機器メーカーのリンナイ株式会社が行った調査では、湯船に浸かる時間は平均「12.6分」と報告されています。
一方で、体を洗ったり髪をすすいだりする時間も含めた「浴室全体の滞在時間」で見ると、時事通信社の調査では平均「25.2分」という、より長いデータもあります。
健康への影響、特に体を温めることによる血行促進などの効果を考える際は、実際に湯船に浸かっている時間が直接的な指標となるため、この違いを理解しておくことが重要です。
回答の分布を見ると、「10分~20分」で入浴を済ませる人がボリュームゾーンを占めており、これらの平均値と大きくずれてはいません。
しかし、その中には5分未満で済ませる「カラスの行水」タイプの方(約1.7%)や、スマートフォンを持ち込むなどして1時間以上の長風呂を楽しむ方(約5%)も存在し、現代の入浴スタイルが非常に多様化していることがうかがえます。
さらに、お風呂の時間を短縮しつつ快適に楽しみたい方は、女性向けの工夫をまとめた
『忙しくても快適!お風呂時短女子の時短テク大全』
もぜひ参考にしてください。
ポイント:2つの「平均時間」を区別しよう
お風呂の時間を語る際、会話が噛み合わないことがあるのは、この2つの時間を混同しているためかもしれません。
- 湯船への浸漬時間:温熱効果など、健康への直接的な影響を測る指標(平均12~15分程度)
- 浴室の総滞在時間:体を洗う時間などを含めたトータルの時間(平均25分程度)
ご自身の入浴習慣を振り返る際は、まずどちらの時間を意識しているかを明確にすることが大切です。
年代やライフスタイル別の違いも解説
お風呂にかける時間は、個人の属性や生活環境によっても大きく変わってきます。ご自身の状況と照らし合わせながら見ていきましょう。
性別による違い
複数の調査で一貫して、女性は男性よりも入浴時間が長い傾向にあります。前述の浴室の総滞在時間で比較した調査では、男性が平均23.2分であったのに対し、女性は27.0分と、約4分長い結果でした。
これは、女性の方が体を洗う基本の動作に加え、トリートメントやフェイスパックといったヘアケア、スキンケアにかける時間が長いことが一因です。
また、「冷え性を改善したい」など、リラックス以外の多様な健康効果を入浴に期待していることも、滞在時間を長くする要因と考えられます。
年代による違い
年代別で見ると、入浴習慣には非常に興味深い変化が見られます。浴室の滞在時間自体は10代や20代の若年層で最も長くなる傾向がありますが、これは毎日長風呂をしているという意味ではありません。
若年層は上の世代と比較して、特に冬場でもシャワーだけで済ませる割合が高いという特徴があります。
そのため、時間に余裕がある日にはスマートフォンで動画を見たりSNSをチェックしたりと、娯楽として長時間お風呂を楽しみ、忙しい平日はシャワーで素早く済ませるという、入浴スタイルの二極化が進んでいると分析できるのです。
季節や地域による違い
入浴時間は、私たちが生活する外部環境によっても直感的に変動します。
体を温めるという入浴の基本的な役割から、冬は夏よりも入浴時間が長くなる傾向があり、ある研究では浴槽での平均滞在時間が夏の20分から冬には26分へと増加しました。
また、住んでいる地域も無視できません。全国規模の調査によると、最も湯船に浸かる時間が長い「長風呂県」の第1位は千葉県(平均15.5分)、一方で最も短いのは沖縄県(平均9.5分)でした。
これは温暖な気候やライフスタイルの違いが明確に反映された結果と言えるでしょう。ちなみに、湯温の設定にも地域性があり、「熱風呂県」の第1位は愛媛県(平均41.6℃)というデータもあります。
健康効果が高い入浴時間の目安

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毎日何気なく入っているお風呂ですが、実は「入浴の処方箋」とも呼べる、健康効果を最大限に引き出すための理想的な時間と温度があるんです。
これを理解するだけで、バスタイムが最高のセルフケア時間に変わりますよ。
数多くの研究や専門家の見解を総合すると、多くの成人にとって最もバランスの取れた入浴法は、「40℃前後のぬるめのお湯に、10分~15分間浸かる」ことです。
このシンプルな方法が、私たちの体に素晴らしい効果をもたらしてくれます。
その効果の源泉は、お湯に浸かることで得られる3つの物理作用にあります。
- 温熱作用:体が温まることで末梢血管が拡張し、全身の血の巡りが良くなります。
これにより、体内に溜まった疲労物質である乳酸などの老廃物の除去が促進され、新鮮な酸素や栄養が体の隅々まで行き渡ります。これが、肩こりや腰痛が和らぐ主なメカニズムです。 - 静水圧作用:お湯の中では、体に均等な圧力がかかります。
この水圧が、特に下半身に滞留しがちな血液やリンパ液を心臓へと押し戻すポンプのような役割を果たし、脚のむくみ(浮腫)の軽減に大きく貢献します。 - 浮力作用:水中では浮力のおかげで、私たちの体重は約10分の1程度に感じられます。
これにより、常に体重を支えている筋肉や関節が重力から解放され、心身ともに深いリラクゼーション状態へと導かれるのです。
シャワーだけでは主に温熱作用しか得られませんが、湯船に浸かることでこれら3つの作用を同時に、かつ相乗的に享受できるのが最大のメリットと言えるでしょう。
特に40℃という温度は、心身を休息モードにする「副交感神経」を優位にするのに最適な温度帯。
逆に42℃以上の熱いお湯は、体を活動・興奮モードにする「交感神経」を刺激し、心拍数や血圧を上昇させるため、リラックスしたい夜の入浴にはあまり向いていません。
入浴による健康効果は、生活リズム全体の改善にもつながります。朝の時間を効率よく整えたい方は、
『40代主婦が朝ルーティンで整える快適な一日の始め方』の記事も合わせてご覧ください。
注意:冬季の入浴事故「ヒートショック」のリスク
特に冬場は、暖かいリビングから寒い脱衣所や浴室への移動、そして熱い湯船へという急激な温度変化が、血圧を危険なレベルで乱高下させる「ヒートショック」を引き起こす可能性があります。
これは失神や心筋梗塞、脳卒中に繋がり、浴室内での重大な事故の原因となります。
消費者庁も注意を呼びかけており、入浴前に脱衣所や浴室を暖めておく、かけ湯で体を慣らす、食後すぐや飲酒後の入浴は避けるといった対策が極めて重要です。(出典:消費者庁「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!」)
長風呂と短風呂のメリット比較
長風呂と短風呂、どちらが良い・悪いということではなく、それぞれに異なるメリットとデメリットが存在します。
その日の体調や目的、時間的な余裕に合わせて賢く使い分けることが、豊かなバスライフを送るための鍵となります。
長風呂(20分以上) | 短風呂(10分未満) | |
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メリット |
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デメリット |
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おすすめのシーン |
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『忙しい人必見!シャワーの時短テクで時短と節約を同時に実現』で紹介しているテクニックもおすすめです。
長風呂を安全に楽しむためのポイント
30分以上の長風呂を楽しむ際は、特に脱水症状と肌の乾燥に注意が必要です。研究によれば、41℃の湯に15分間入浴すると約800mlもの水分が失われるというデータもあります。
入浴前後にコップ1杯のミネラルウォーターや麦茶を飲むことを習慣にしましょう。
また、肌のバリア機能低下を防ぐため、セラミドなどの保湿成分が配合された入浴剤を使ったり、入浴後、肌がまだ潤っている「ゴールデンタイム」(10分以内)に保湿剤を塗ったりすることが、健やかな肌を保つ秘訣です。
最適な入浴時間と睡眠の質の関係

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「ぐっすり眠るためには、寝る直前に熱いお風呂に入るのが良い」と信じている方も多いかもしれませんが、実は科学的にはその逆。
最も効果的なのは就寝の1.5~2時間前に、ぬるめのお湯での入浴を済ませることとされています。
この不思議な現象の鍵を握るのが、人間の「深部体温」と「皮膚温度」のメカニズムです。
深部体温とは脳や内臓など体の中心部の温度、皮膚温度は文字通り手足の表面の温度を指します。
人は、この2つの温度の差が縮まり、深部体温が低下していく過程で、強い眠気を感じるようにプログラムされています。
就寝の1.5~2時間前に入浴すると、まず温熱効果で一時的に深部体温が0.5℃ほど上昇します。
すると体は、上がった深部体温を元に戻そうとして、手足の末梢血管を広げて盛んに熱を放出し始めます(これにより皮膚温度が上がります)。
この活発な放熱プロセスにより、入浴後の深部体温は普段よりもスムーズかつ急勾配で低下していきます。
この「体温の急降下」が、脳に対して「眠る時間だ!」という強力なシグナルとして働き、スムーズな入眠と、睡眠の質で最も重要とされる深いノンレム睡眠を促すのです。
例えば、夜11時に就寝する方なら、夜9時~9時半の間に入浴を終えるのが理想的な「ゴールデンタイム」ということになります。
逆に、寝る直前の入浴は深部体温を上げたまま布団に入ることになり、体が興奮状態に近くなるため、かえって寝つきを悪くする可能性があるので注意が必要ですね。
実際に、株式会社ノーリツと九州大学の共同研究では、しっかりとした浴槽浴がシャワー浴に比べて入浴後の深部体温の低下幅が大きく、結果として睡眠の質が向上したことが示されています。毎日の入浴時間とタイミングを少し意識するだけで、睡眠の質を大きく改善できる可能性があるのです。
睡眠の質を改善するためには、夜の入浴だけでなく朝の過ごし方も重要です。
『モーニングルーティン 時短で変わる毎朝の快適習慣』では、気持ちよく1日を始める工夫を紹介しています。
毎日の時短を叶えるお風呂の平均時間の作り方
✅入浴前の準備で時間ロスを減らす
✅オールインワンで工程をシンプル化
✅シャワーの温度と水圧を調整する
✅並行作業で洗髪と体洗いを同時進行
✅タイマーや音楽で入浴時間を管理
✅平日は時短、休日はゆっくり入浴を習慣化
入浴前の準備で時間ロスを減らす
入浴時間を効率化し、快適なバスタイムを実現するための第一歩は、意外にも浴室に入る前の準備段階にあります。
「お風呂に入ろう」と思い立ってから、バスタオルを探したり、寝間着をクローゼットから引っ張り出したりしていては、その時点で貴重な時間が失われてしまいます。
一連の動作をスムーズにするための「動線設計」を意識しましょう。
入浴をストレスフリーに始めるために、以下の点を習慣にすることをおすすめします。
- 着替えとタオルの事前セット:お風呂から上がった後に着る下着やパジャマ、そして体を拭くバスタオルやフェイスタオルを、あらかじめ脱衣所の定位置にセットしておきましょう。
家族がいる場合は、それぞれのセットを用意しておくとさらにスムーズです。 - 水分補給の準備:前述の通り、入浴による発汗で体は水分を失います。脱水予防と時短を兼ねて、入浴中や入浴後に飲む水やお茶を、手の届く場所に置いておくと安心です。
- 浴室環境のミニマル化:シャンプーやボディソープのボトルが必要以上に並んでいたり、掃除用具が床に散らかっていたりすると、無意識のうちに動作が妨げられます。
浴室内のアイテムを必要最低限に絞り、動線をシンプルにしておくだけでも、無駄な動きが減り、時間短縮に繋がります。
これらの小さな準備が、日々のバスタイムの質を向上させ、結果として入浴時間の最適化に大きく貢献するのです。
面倒に感じるかもしれませんが、一度習慣化すれば、むしろ準備しない方が気持ち悪く感じるようになるでしょう。
オールインワンで工程をシンプル化
体を清潔にするための工程そのものを見直し、ステップを減らすことも、効果的な時短テクニックの一つです。
特に、ヘアケアやボディケアに多くのステップを踏んでいる方は、高機能なオールインワン製品の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
最近のオールインワン製品は機能性が非常に高く、一つの製品で複数の役割を果たしてくれます。例えば、以下のようなアイテムがあります。
- リンスインシャンプー/トリートメントインシャンプー:シャンプーとコンディショナーの工程を1つにまとめられる定番アイテムです。
髪を洗ってすすぐ回数が1回減るだけで、髪の長い方は特に大幅な時間短縮を実感できるでしょう。 - 洗顔もできるボディソープ:体を洗う豊かな泡で、そのまま顔も洗える製品を使えば、洗顔料を別途手に取り、泡立てる手間が丸ごと省けます。
- メイク落とし+洗顔+保湿:一本で複数の機能を持つクレンジング剤も人気です。浴室に入る前にメイクを落とす手間がなくなり、洗顔後の肌のつっぱり感を抑える効果も期待できます。
- 角質ケアもできる洗浄料:洗浄と同時に古い角質を取り除く効果のあるボディソープや洗顔料を選べば、特別なスクラブケアの時間を設ける必要がなくなります。
もちろん、ご自身の髪質や肌質に合う製品を選ぶことが最も重要ですが、自分のケアスタイルに合ったオールインワン製品を賢く取り入れることで、バスタイムの工程を劇的にシンプル化し、時間を有効に使えるようになります。
入浴の効率化に加え、家事全体をサポートする便利な家電を活用すると、さらに時間を有効に使えます。
『生活が変わる!時短 家電 四天王の魅力と導入メリット』もぜひチェックしてください。
シャワーの温度と水圧を調整する

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毎日使うものだからこそ、意外と見落としがちなのがシャワーヘッドの性能です。
特に、シャワーの水圧が弱いと、シャンプーやボディソープを完全に洗い流すのに想定以上の時間がかかってしまい、ストレスの原因にもなります。
もしご自宅のシャワーの水圧に不満があるなら、節水効果と増圧効果を両立した高性能なシャワーヘッドへの交換を検討する価値は十分にあります。
工具不要で簡単に交換できる製品がほとんどで、一度交換すればその日から効果を実感できます。
水圧が上がることで、すすぎの時間が物理的に短縮されるだけでなく、心地よいマッサージ効果による血行促進も期待できます。
最近のシャワーヘッドは、手元のボタンで簡単にお湯を止められる「ストップ機能」が付いているものも多いですよね。
髪を洗っている最中など、お湯を使わない時にこまめに止めることで、無駄な水道代やガス代を節約でき、環境にも優しく一石二鳥です。
また、シャワーの温度設定も時間効率に影響します。少し高めの温度(40℃~42℃)に設定することで、皮脂汚れなどが落ちやすくなり、体の温まりも早くなります。
ただし、前述の通り、42℃以上の高温は肌の乾燥を招く原因にもなるため、ご自身の肌の状態と相談しながら、洗浄効率と肌への優しさのバランスが取れた最適な温度を見つけることが大切です。
政府広報オンラインによると、入浴中の死亡事故リスクは湯温42℃を超えると急増するという報告もありますので、過度な高温設定は避けましょう。(出典:政府広報オンライン「交通事故死の約2倍?!冬の入浴中の事故に要注意!」)
並行作業で洗髪と体洗いを同時進行
浴室での時間をさらに効率化するには、「待ち時間」をなくし、「ながら作業」や「並行作業」の意識を持つことが極めて効果的です。
一つ一つの工程を愚直に順番に行うのではなく、複数の作業を同時に、あるいは連続して進めることで、全体の時間を大幅に短縮できます。
難しく考える必要はありません。具体的な並行作業の例をいくつかご紹介します。
今日からできる!お風呂での並行作業テクニック
- トリートメントの浸透中に体を洗う:これは最も基本的で効果的な並行作業です。シャンプー後、髪にトリートメント剤を塗布し、ヘアクリップなどでまとめたら、成分が髪に浸透するのを待つ数分間があります。このゴールデンタイムを有効活用して、体を洗いましょう。
- 湯船に浸かりながら美容・健康ケア:湯船で体を温めている時間に、歯磨きを済ませたり、防水の読書端末で本を読んだり、あるいは顔にシートパックをしたりするのも良い方法です。リラックスしながら美容ケアや自己投資も同時に行えます。
- 洗顔料を泡立てながら頭を濡らす:洗顔ネットで洗顔料を泡立てるのと同時に、シャワーで髪全体をしっかりと予洗いするなど、一見すると小さな動作を組み合わせることも、積み重なれば大きな時間短縮に繋がります。
これらの並行作業を日々のルーティンに組み込むことで、無駄な待ち時間をなくし、一連の入浴動作を流れるようにスムーズに進めることが可能になります。
まずは一つ、試しやすいものから始めてみてはいかがでしょうか。
タイマーや音楽で入浴時間を管理

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「一度湯船に浸かると思わず長居してしまう」「時間を意識するのが苦手で、気づけば30分以上経っている」という方には、タイマーや音楽といった外部のツールを使って時間を客観的に管理する方法がおすすめです。
強制力を持たせることで、ダラダラと時間を過ごすのを防ぎ、メリハリのある入浴が実現できます。
タイマーの活用法
最もシンプルなのがタイマーの活用です。防水仕様のキッチンタイマーを浴室に持ち込むか、スマートフォンのタイマー機能を使い、「15分」など目標の入浴時間を設定します。
アラームが鳴ったら潔く湯船から出る、というシンプルなルールですが、時間の経過を「音」で知らせてくれるため、時間の意識を高める上で非常に効果的です。
音楽の活用法
より楽しく、ポジティブな気持ちで時間を管理したいなら、音楽の力を借りるのが一番でしょう。
防水対応のスマートフォンケースや、浴室でも安心して使えるワイヤレススピーカーを用意し、お気に入りの音楽を流します。
そして、「このアルバムが終わるまで」「アップテンポな曲を3曲聴いたら上がる」といったように、曲数や再生時間を入浴時間の目安にするのです。
リラックス効果の高いヒーリングミュージックを選べば入浴効果も高まりますし、好きなアーティストの曲なら気分も上がります。
自分の気分に合わせてプレイリストを工夫することで、時間管理が義務ではなく、毎日のバスタイムを彩る楽しみの一つになるでしょう。
平日は時短、休日はゆっくり入浴を習慣化
これまで様々な時短テクニックをご紹介してきましたが、毎日必ず「15分で入浴しなければならない」と厳格なルールを自分に課してしまうと、それがかえってプレッシャーやストレスになることもあります。
本当に大切なのは、完璧を目指すことではなく、ご自身のライフスタイルに合わせてメリハリをつけ、継続することです。
そこでおすすめしたいのが、「平日モード」と「休日モード」を意識的に切り替える入浴スタイルです。
- 平日モード(効率重視):仕事や学校で忙しく、時間に追われがちな平日は、これまで紹介してきた時短テクニックをフル活用して、効率的に入浴を済ませます。
時にはシャワーだけで済ませる日があっても全く問題ありません。心身の清潔を保ち、最低限の疲労を回復させることが目的です。 - 休日モード(リラックス重視):時間に心身ともに余裕のある休日や週末には、普段頑張っている自分への「ご褒美」として、ゆっくりと時間をかけて長風呂を楽しみましょう。
普段は使わない特別な入浴剤を入れたり、キャンドルを灯したり、防水タブレットで映画を観たりと、非日常感を演出することで、心身ともに深いリフレッシュ効果が得られます。
「平日は効率重視のメンテナンス、休日は贅沢なリチャージ」というように、自分なりのルールを作ることで、無理なく、そして何より楽しく入浴習慣を続けることができますよ。
入浴を義務から楽しみに変えることが、長く続ける一番の秘訣です。
このように生活の中に心地よいリズムを作ることで、入浴が「こなすべきタスク」ではなく、「心と体を整える大切な習慣」として生活に溶け込んでいくはずです。
入浴だけでなく、洗濯のやり方を工夫することでも大きな時短につながります。
『時短したいなら乾燥機とタオルの使い方を見直そう』で紹介しているテクニックも、暮らしを効率化するヒントになります。
自分に合うお風呂の平均時間を見つけよう
- 日本人の湯船に浸かる平均時間は約12分から15分が目安
- 健康効果を最大化する理想的な入浴は40℃のお湯で10分から15分
- 質の高い睡眠のためには就寝の1.5時間から2時間前までに入浴を終える
- 入浴後のスムーズな深部体温の低下が入眠の重要なスイッチになる
- 長風呂はリラックス効果が高いが脱水症状や肌の乾燥には十分な注意が必要
- 42℃以上の短時間入浴は心身を覚醒させたい朝や仕事前におすすめ
- 女性は男性より入浴時間が長く、冬は夏より長くなるのが一般的
- 入浴前に着替えや飲み物を準備するだけで時間ロスを大幅に減らせる
- オールインワン製品の活用は洗浄ステップを減らし時短に直結する
- 水圧の高いシャワーヘッドへの交換はすすぎ時間を短縮する賢い投資
- トリートメントの待ち時間に体を洗うなど並行作業をルーティン化しよう
- タイマーや好きな音楽を時間の目安にすれば入浴時間を楽しく管理できる
- 平日は効率的な時短入浴、休日はご褒美としての長風呂など生活にメリハリを
- その日の体調や目的に合わせて入浴法を柔軟に変えることが大切
- 自分にとって最適な入浴時間を見つけ、毎日の習慣を最高のセルフケアにしよう